下町風俗資料館体験レポート。東京上野でレトロな雰囲気を楽しめる!

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台東区立下町風俗資料館は、東京都台東区の上野公園内にある博物館です。東京の下町をさまざまな展示で再現。レトロな雰囲気を味わえると、密かな人気を集めています。今回はasoview!NEWS編集部員が下町風俗資料館を取材して、その魅力をレポートします!協力してくれたのは女子大生のマオちゃんです。

下町風俗資料館とは?

東京・上野にある下町風俗資料館。少しドキッとしてしまう名称ですが、風俗とは生活上の習わしやしきたりという意味です。1980年10月1日に開館して以来、下町文化を後世に残していきたいという思いで展示を行っています。観光名所の上野公園不忍池のほとりにありながら、その存在はあまり知られていませんが、最近では徐々に知名度が上がり、訪日外国人の来館も増えてきたそうです。

下町風俗資料館の魅力は体感型の展示

下町風俗資料館の一番の魅力は、レトロな雰囲気を「体感」できること。銭湯の番台に上がることができたり、当時のおもちゃで遊べたりと、全身を使って当時の生活を体感することができます。館内は大正時代の町並みが再現された1階と、下町の暮らしを体感できる展示が多数ある2階に分かれています。順番に紹介していきます。

1階展示フロア

1階には商店や長屋などが展示され、江戸の風情を残す東京・下町の街並みが再現されています。それぞれの展示物の中には生活道具などの小物があり、実際に手に取ることができます。

受付

館内入口横にある受付。ここで料金を支払って入館します。大人は300円と大変リーズナブルです。

受付上に飾ってある提灯。下町の雰囲気が感じられる装飾品です。なんだかお祭りに来たようで、入口からテンションが上がります。

自働電話機

受付横にある自働電話機。日本で初めて設置された公衆電話です。明治33(1900)年9月に上野・新橋両駅の構内に設置されました。「Automatic Telephone」の直訳である「自働電話」が名前の由来と言われています。現代の公衆電話とさまざまな点に違いがあります。まず使い方は、電話機にあるベルを鳴らして電話局の交換手を呼び出し、その後電話を繋げてもらってからお金を入れます。また、料金は市内であれば5分間15銭で、現在の価値で換算するとなんと約1,500円!高額だったためあまり利用されなかったと言われています。

好きな人と電話をしているイメージで撮影したいという編集部員の無茶なオーダーに苦笑いのマオちゃん。コードの先端にあるスピーカーを耳に当てて、電話機中央にあるマイクに向かって通話をします。

商家

下町の表店(おもてだな)が再現されています。規模の大きな商店を大店(おおだな)と呼ばれていますが、その中でも表通りに面して建てられている大店は表店(おもてだな)と呼ばれています。もちろん中に入ることができます。向かって左が作業場で右が商談スペースです。

店内の商談スペース。手前にある箱は「煙草盆」と呼ばれる刻み煙草用の喫煙用具です。お客さんの接待用に店先に置かれていました。小さな炭を入れて火種にして吸殻を灰筒に落とします。

長屋に面した路地

大正時代の路地が再現されています。右手には駄菓子屋があります。奥には職人一家が住む銅壺(どうこ)屋があります。

駄菓子屋

駄菓子屋を運営する長屋が再現されています。レトロな駄菓子がたくさんあります。我々はどの駄菓子を食べたことがあるかという話題で盛り上がりました。きっと知っているお菓子があるはず!

レトロな雰囲気を味わえてテンションが上がってきました。これは「大正時代っぽいポーズ」のオーダーに応えてくれたところ。ううん?

井戸

駄菓子屋横にあり実際に触れることができます。平成の現代ではほぼ見かけない井戸。やはり使い方がわからず、見よう見まねで取っ手を上げ下げしてみます。

銅壷(どうこ)屋

銅壺とは火鉢に置く湯沸かし器のこと。それを作る職人の住まいを再現しています。

稲荷

銅壷(どうこ)屋横にある稲荷。参拝することができます。

稲荷横にはおみくじを引くことができるコーナーがあります。おみくじの箱の上にはちゃんと「解説書」も用意されています。

職業紹介

1階から2階へ上がる階段の途中にパネルがあります。水を売る商人など大正時代頃の物売りが紹介されています。現代にはないマニアックな職業を見ることができます。じっくり見ているといろいろ気になってきます。

2階展示フロア

2階には台東区を中心とした下町の地域の資料や生活道具とおもちゃなどが展示されています。また、ここでは時期によって展示内容が変わる企画展が行われます。

玩具コーナー

レトロなおもちゃで遊ぶことができるコーナー。けん玉やコマなどがあり、親しみのない20代のマオちゃんと編集部員には逆に新しく感じられました。

パチンコに挑戦してみます。バットのような小さい棒でビー玉を弾き、特定の場所に入れて得点を稼ぐおもちゃです。玉を打ち出す際の力加減の調整がコツです。単純ですが、ついつい熱中してしまいます。

機関車のおもちゃと、取っ手を回すと鉄棒をしているかのように人形がぐるぐる回るおもちゃです。

けん玉に挑戦。真剣な様子で取組みましたが、1回も成功しませんでした。意外に難しい…。

カフェ下町

昭和30年代のカフェを再現したコーナー「カフェ下町」。

店内の様子はこじんまりとしています。それぞれの卓上には昔ながらのボードゲームがあります。

カフェのカウンター。ガラスケースには日本のビール「キリンラガービール」アメリカのウイスキー「ワイルドターキー」やイギリスのジン「ビーフィーター」などが展示されています。奥にはレコードを再生する機器があります。

カフェ下町の前には、当時の浅草と上野の様子を3Dで見ることができるコーナーがあります。写真を機械にセットしてグラス越しに見るシンプルなもの。実際に覗いてみると「わ!本当に3D!」ぜひ覗いてみてください。

花やしきの看板

日本最古の遊園地と言われる花やしき。その昔の看板が展示されています。今回は特別に撮影させていただきました。

大正時代の花やしき園内の案内図

大正時代の花やしきの案内図も展示されています。当時の花やしきは全国有数の動物園として有名でした。虎や熊などが展示され、日本初のライオンの赤ちゃんが生まれた場所でもあります。

凌雲閣(りょううんかく)の模型

明治期から大正末期まで東京・浅草にそびえ立っていた12階建ての「凌雲閣(りょううんかく)」の模型。大正時代に発生した関東大震災で半壊し、解体されました。当時は現在のスカイツリー的な存在だったのでしょう。「雲を凌ぐ」という名前がその特別感を物語っています。

銭湯の番台

台東区内の銭湯で使われていた番台です。現代ではなかなか見られない代物。下町風俗資料館内でも屈指の人気を誇ります。

人気の理由は、実際に番台に上がれること。引き出しの中には石鹸などが入っておりリアリティがあります。

昭和初期の民家

2階奥には昭和初期の民家を再現したコーナーがあります。歴史の教科書でしか見たことがないような品が数多くあります。奥にあるのは昭和30年代に普及した東芝製の白黒テレビ。この時代にテレビが爆発的に普及したと言われています。

足踏みミシン

足踏み式のシンガー社製のミシン。当時の暮らしに思いを馳せながらミシン台に座ります。当時ミシンは「洋裁」といって、自分で服を作ることも珍しくありませんでした。ファストファッションが普及した今では、手作りの服なんて逆に新鮮ですね!

日本初の自動式電気釜

日本初の自動式電気釜が展示されています。家事にかかる時間を大幅に減らした画期的な家電製品。この釜が発売されるまでは、炊きあがりのタイミングを見計らってスイッチを切るしかありませんでしたが、この電気釜は自動でスイッチが切れます。日本の全家庭の約半数にまで普及したと言われています。

小さな鳥居

民家の横に小さな鳥居を発見。同行していただいた専門員の近藤剛司さんに伺ったところ、立ち小便を禁止する鳥居であると説明してくれました。江戸時代、排泄物は肥料として売り買いがされていて街角に公衆便所として桶が置かれていました。明治時代以降に衛生面を考慮して桶が撤去されると、街角で用を足す方が急増したそうです。鳥居を置いておくことで用を足しづらくさせたと言われています。

イベント情報

下町風俗資料館では、さまざまなイベントが行われています。毎月第1日曜日の午後1時2時3時には街頭紙芝居が見られます。また、毎月第2日曜日午後1〜4時に開催される伝統工芸実演では、伝統工芸の職人の技を見ることができます。

料金一覧とお得に入館できる方法

通常料金

  • 一般:300円(200円)
  • 小中高校生:100円(50円)

※( )内は、20人以上の団体料金
※障害者手帳・特定疾患医療受給者証をお持ちの方と付添いの方は入館無料
※毎週土曜日は台東区在住・在学の小中学生とその引率者は入館無料

お得に入館できる方法

団体料金適用など以外にもお得に入館できる方法があります。この記事では代表的な3つの方法を紹介します。

800円もお得な共通入館券

台東区内にある4施設に入館できる「4館共通入館券」が800円で販売されています。通常4館すべての入館券を購入すると1,600円かかりますが、「4館共通入館券」を購入すれば50%OFFの料金で入館できます。

  • 対象施設:下町風俗資料館、一葉記念館300円、書道博物館、朝倉彫塑館500円
  • 料金:800円(通常料金1,600円)
  • 有効期間:購入日より1年間
  • 販売場所:上記4館の各窓口、浅草文化観光センター、台東区役所9階文化振興課、台東区芸術文化財団事務局

たった600円で1年間行き放題の年間パスポート

入館2回分の価格、たったの600円で1年間何度でも入館できる「下町風俗資料館 年間パスポート」が販売されています。(発行施設のみ有効)

  • 料金:600円(通常入館料金300円)
  • 有効期間:発行日より1年間
  • 販売場所:下町風俗資料館、台東区役所9階文化振興課、公益財団法人台東区芸術文化財団事務局(東京都台東区下谷1-2-11)

対象施設の半券を見せて団体料金で入館できるサービス

一葉記念館、朝倉彫塑館、書道博物館の入館券の半券を提示すると団体割引料金で入館することができます。

混雑状況

混雑する時期

特に混雑するのはGWか、お花見の時期(3月下旬~4月第2週くらい)とのことです。お花見の時期はかなり混雑するそうです。 夏休み・お盆は少々来館者数は増えるそうですが、特に混雑はしないそうです。お正月は1月2日から開館いたしますが混雑というほどでもないとのことです。

比較的空いている時間

日にもよりますが、オープン直後からお昼までとのことです。小学校・中学校の見学が入ると午前中から混雑するので注意が必要です。

おすすめのシーズン

7月下旬~8月にかけて、不忍池の蓮が開花します。二階展示室の窓からも見下ろせるので、違った風景を見られておすすめです。

アクセス

電車・バス利用の場合

  • JR「上野駅」(しのばず口)から徒歩5分
  • 「京成上野駅」から徒歩3分
  • 地下鉄千代田線湯島駅」から徒歩5分
  • 東京メトロ銀座線・日比谷線「上野駅」から徒歩5分
  • 東京メトロ銀座線「上野広小路駅」から徒歩5分
  • 都営大江戸線「上野御徒町駅」から徒歩5分
  • 東西めぐりん⑱「不忍池」から徒歩2分
  • 東西めぐりん⑲「京成上野駅」から徒歩2分

車利用の場合

首都高速道路1号上野線「上野出入口」から約4分。下町風俗資料館の最寄りの駐車場は「上野中央通り地下駐車場」(東京都台東区上野2-13番先 中央通り地下)です。土日祝日の11:00から14:00の間は駐車場が混み合うそうなので、時間に余裕を持って利用しましょう。

スポット詳細

  • 名称:台東区立下町風俗資料館
  • 所在地:東京都台東区上野公園2-1
  • 電話:03-3823-7451
  • 入館料:一般300円(200円)、小中高校生:100円(50円)
  • 開館時間:09:30~16:30(入館は16:00まで)
  • 休館日:月曜日(祝日と重なる場合は翌日)、12月29日~1月1日、特別整理期間など

※障害者手帳・特定疾患医療受給者証をお持ちの方と付添いの方は入館無料

※( )内は、20人以上の団体料金

※毎週土曜日は台東区在住・在学の小中学生とその引率者は入館無料

この記事を書いた人

秋山宇泰

asoview!編集部所属。

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