東京都庭園美術館 魅惑のアール・デコ建築は必見!アクセスやカフェも解説

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港区白金台にある東京都庭園美術館は、朝香宮ご夫妻の旧邸宅を利用し、1983年に開館しました。幅広く様々な美術作品や工芸品などを展示する美術館は、なによりアール・デコ様式の建築と緑豊かな庭園が美しいことで知られています。ここでは東京都庭園美術館の概要や魅力をご紹介していきます。

東京都庭園美術館とは?

東京都庭園美術館 新館 外観
東京都庭園美術館 新館 外観
©Tokyo Metropolitan Teien Art Museum

武蔵野の自然が未だ残る国立科学博物館附属自然教育園の隣に東京都庭園美術館はあります。もともとは香淳皇后の叔父にあたる朝香宮鳩彦王が、1947年の皇籍離脱まで実際に暮らしていた邸宅でした。朝香宮一家が退去した後は、しばらくの間総理大臣であった吉田茂が総理大臣仮公邸などに使用していました。その後1981年に東京都の所有となり、その2年後の1983年より東京都庭園美術館として開館。当時の面影を残す本館とあわせて、2014年には現代の美術館の様式であるホワイトキューブのギャラリーを持つ新館が建てられました。これらの建築を活用し、国内外の美術作品や宝飾品、工芸品、現代美術などの企画展示が行われています。新旧の美しい建築と見事な庭園が調和した、世界的にも稀な美術館として多くの人に親しまれています。

東京都庭園美術館の魅力

アール・デコ様式で統一された世界

©Tokyo Metropolitan Teien Art Museum
東京都庭園美術館 本館 大広間

何より美しいのはアール・デコ様式で統一された本館の建築でしょう。アール・デコとは1910年から30年ごろにかけて流行した装飾様式です。その少し前まで流行していた、花や植物などの有機的な曲線を多用するデザイン様式であるアール・ヌーボーの後に登場しました。大量生産と工業化の時代に対応した、幾何学図形や直線を多用して作られるデザインスタイルで、1925年のアール・デコ博覧会で世界的に普及したと言われます。 このスタイルを踏襲して作られた本館は、4年の歳月をかけて作られました。当時の技術の粋を尽くして作られた建築は、現存するアール・デコ様式の個人住宅のなかでも質が高く、保存状態も大変良いものとして知られています。建築設計は当時の宮内省の担当技師である権藤要吉です。

アール・デコ様式で仕上げられていますが、入口には意外にも狛犬が鎮座しています。朝香宮殿下のご意向で配置されたこの狛犬。今では記念撮影スポットとしても人気があります。

玄関にはラリックが作り上げたと言われているガラスの扉があります。東京都庭園美術館の目玉の一つです。現在展示されているものは一部スペア品となっており、これは殿下の次男が割ってしまったからだと言われています。

玄関の床を見ると、美しい模様が。タイルに見えますがこれはすべて職人によって組まれた石だそうです。技術的に高度なものですが、当時の職人の腕の高さが伺えます。

アンリ・ラパンの屋内噴水器(香水塔)があります。朝香宮家の人々が噴水内に香水を入れて香りを楽しんだことが名前の由来と言われています。

©Tokyo Metropolitan Teien Art Museum
東京都庭園美術館 本館 大客室

内装はフランスのインテリアデザイナー、アンリ・ラパン。室内を飾るシャンデリアはガラス工芸家であったルネ・ラリックの作品であり、エッチング・ガラス扉はマックス・アングランの作品です。

1Fから2Fに上がるための階段には、あずき色の絨毯が敷かれています。当時の色を再現したものです。

重厚感あふれる殿下の書斎を見学することもできます。

部屋それぞれに違うデザインが施された照明があります。どの照明がお気に入りか探してみるのも面白いかもしれません。

©Tokyo Metropolitan Teien Art Museum
東京都庭園美術館 本館 大食堂 エッチング・ガラス扉

軍事研究のためにヨーロッパに留学していた朝香宮殿下。その後事故にあわれた殿下を看病するため渡仏した妃殿下とともに、1925年のアール・デコ博覧会でラパンやラリックの作品に感銘を受け、自邸の建築に至りました。高度な職人技を駆使して作られた建物は、壁面のデザイン、照明器具から扉に装飾されたエッチング・ガラスやラジエーターのカバーに至るまで、アール・デコのデザインが施され見事な美しさを残しています。昭和初期の東京における西洋文化受容の様相を伺うことができる貴重な歴史的建造物として、国の重要文化財にも指定されています。

その美しさをぜひその目で確かめに行ってみてはいかがでしょうか。

魅力的な庭園は現在整備中

東京庭園美術館といえば庭園をイメージする方が多いのではないでしょうか。2016年7月時点では整備工事中で、順次公開がされていく予定とのことです。

©Tokyo Metropolitan Teien Art Museum

カフェでアートを感じるランチやティータイムを

©Tokyo Metropolitan Teien Art Museum

新館1階にあるカフェ「Cafe du Palais(カフェ・ド・パレ)」は、美術館内のカフェでありながら、ここを目当てに訪れる人がいるほどの人気スポット。店内は自然光が全面に差し込むガラス張りの開放的な空間となっており、美しい庭園を望む眺めも抜群です。美術鑑賞の余韻を楽しみながら、ランチやティータイムを楽しむことができます。入館の際には美術館チケットが必要となりますのでご注意ください。

オリジナルスイーツとこだわりの紅茶

人気のスイーツはカフェオリジナルのシフォンケーキです。焼き菓子を作るクグロフの型で1つずつ丁寧に作られたシフォンケーキは、そのチャーミングな形だけでなく、ヘルシーであることも特長です。1個あたりに使われる砂糖は15グラムに抑えられ、バターも使われていません。甘さ控えめの上品な味とふわふわの食感が病みつきになります。 またドリンクのメニューも特別。コーヒーはスペシャリティコーヒーの専門店「堀口コーヒー」の豆を採用し、紅茶はパリの五つ星ホテルや有名レストランで採用されている「ベッジュマン&バートン社」の茶葉が用意されています。

洗練されたノリタケの食器

カフェ・ド・パレで使用する食器は「ノリタケ」と共に共同開発した東京都庭園美術館のオリジナルです。「ノリタケ」は1904年に創業した日本の陶磁器メーカーで、ちょうどアール・デコの流行する20世紀初頭にその質と美しさから欧米で大人気となりました。当時の製品は今も「オールド・ノリタケ」としてコレクター達の間で知られるほどです。アール・デコの時代の面影を今に残す食器が、東京都庭園美術館でしか味わえない優雅なひとときを演出してくれます。

2つのミュージアムショップをご紹介

正門横と新館の2か所にミュージアムショップがあります。遊びに行った思い出にお土産を買って帰ってはいかがでしょうか。

BLANC(ブラン)

©Tokyo Metropolitan Teien Art Museum

限定グッズや、おしゃれな生活雑貨などが販売されています。※展覧会チケットは不要です。

NOIR(ノワール)

©Tokyo Metropolitan Teien Art Museum

展覧会に関連したグッズや書籍などが販売されています。※来店には展覧会チケットが必要です。

通常料金と割引料金をご紹介

通常料金

入館料は展覧会によって異なりますが、庭園入場料は以下のとおりです。( )内は20名以上の団体料金です。

庭園入場料

  • 一般:100円(80円)
  • 大学生(専修・各種専門学校含む):80円(60円)
  • 中・高校生・65歳以上:50円(40円)

割引料金

庭園入場料が免除になったり割引なるのは以下のケースです。

庭園入場料が無料になるパターンをご紹介

  • 小学生以下の方や都内在住在学の中学生
  • 「身体障害者手帳」、「愛の手帳」、「療育手帳」、「精神障害者保健福祉手帳」、「被爆者健康手帳」を持っている方とその付添いの方(1名まで) ※チケット購入の際に手帳を提示する必要があります。
  • 毎月第3水曜日(シルバーデー)に限り65歳以上の方 ※年齢を証明できるものが必要です。
  • 都内の小・中・高校生を先生が引率して行く場合 ※事前の承認が必要です。

庭園入場料が割引になるパターンをご紹介

  • 公益財団法人東京都歴史文化財団が運営する施設の「友の会」会員は2割引になります。
  • 団体で行く方(有料入場者20名以上)は2割引になります。

東京都庭園美術館の行き方は?アクセスをご紹介

最寄り駅は?電車を利用する場合

  • JR山手線「目黒駅」東口、または、東急目黒線「目黒駅」正面口から徒歩約7分
  • 都営三田線・東京メトロ南北線「白金台駅」1番出口から徒歩約6分

バスを利用する場合

目黒駅より都営バス、「黒77系統」、「橋86系統」、「品93系統」、または東京駅南口より都営・東急バス「東98系統」に乗車しバス停留所「白金台5丁目」を下車。徒歩3分です。

駐車場は?車を利用する場合

首都高速2号線「目黒出口」をでて、「庭園美術館西」交差点を左折。白金台方面から来園する場合、右折で入ることができませんのでご注意ください。その先の「上大崎」交差点で右折し、次の「庭園美術館西」交差点で右折となります。美術館敷地内に有料駐車場があります。料金は普通自動車1回1,500円(閉園時間まで)です。

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